■裏アンセムレポート13
明日、ソラがめざめる。 長きにわたった我が復讐の終わりが始まる。
私の全てを奪ったゼアノート。 ハートレスとしては滅びたものの、13機関を 率いる奴の野心は再び”大いなる心”たる キングダムハーツをめざしている。
奴のハートレスは、世界の心を集めて形成した キングダムハーツから大いなる闇を呼び寄せ ようとしていたが、奴のノーバディは現在、 人の心を集めて形成したキングダムハーツと 同化を果たそうとしている。
愚かな弟子だ。
ひとつだけ謎が残っている。 我が城の地下に出現した扉を、ゼアノートは どうやって開いたのか……?
いや……すべて終わりを迎える今となっては あらゆる理論はもはや無意味だ。
ロクサス、アンセム、ナミネ。 理論上存在が許されぬはずなのに、それでも 確かにそこに在った、特異な例外。
私や13機関が組み上げた理論は、強い心の 持ち主たちに、ことごとく超えられてきた。
ソラ、カイリ、リク。
ああ、リク。 彼の心には闇につけこまれる弱さがあったが、 苦しみの果てに見出した希望を支えとして 踏みとどまり、敵である心の闇さえも自らの 力として身につけた。 すべてが終わったら、ソラとあの島に帰れる ことを、心から願っている。
できることなら私も”輝ける庭”へ帰り、 美しい水と花、希望にあふれた民の笑顔を 再び目にしたかった。
王よ、我が友よ。 私が記した真実の記録が、いずれ君の目に ふれると信じている。
君とまた楽しく語らいたかった。 復讐にとりつかれた愚かな私を許してほしい。
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